健康と病気の境目

昔は血圧が高くても元気でいればあまり気にかけませんでした。世の中の空気も血圧が高いくらいは大きな問題ではないと考えていました。私達はいつ頃から血圧が高い事を病気として考えるようになったのでしょうか。かつて戦時のアメリカ大統領ルーズベルトは大統領就任時の血圧が250mmHgであったことが記録に残っています。そして彼はその後戦争の終結を観る事無く脳出血で急死しています。

今年、日本高血圧学会はガイドライン2014年度版を発表しました。140/90以上は高血圧として生活習慣の改善、減塩、あるいはお薬による治療を勧めています。これに対し人間ドック学会は健康と思われる人の上の血圧は87から147であったと報告しています。

悩ましいですね。147までは健康だと思いたいのが人情ですよね。ところがこの基準には但し書きがあり「この範囲にいることが将来の健康を保証するものではありません。」とあります。これに対し高血圧学会の勧める「140/90未満」は脳卒中や心筋梗塞など人生を一瞬にして変えてしまう重大な病気を予防するための基準です。血圧が160以上あっても多くの人は平気です。140なんてさらさら平気です。それでも先人の長い観察研究により140より高い人は倒れやすいことが判っています。(本当は120以上あると事件が増えます。)

我が国の保険制度は明らかな病気に対してしか保険を使うことを許していません。ところが血圧に関しては、今困っていなくても大きな病気にならないように予防的に血圧を治療することを認めてくれています。これはとても有難い事だと私は心から思うのですが皆さんは如何でしょうか。